危険すぎる恋

海外派遣医療チームの一員に選ばれたケイシーは、チームの責任者を知って愕然とする。
五年前の恋人、アダム……。
ケイシーは彼をとりこにし、そのあげく捨てたのだ。
すべては、ある復讐のためだった。
彼はいまだに私の仕打ちを恨みに思っているに違いない。
案の定、再会したアダムは冷酷に言い放った。
「あいにくだが、君をチームに加えることはできない」しかし、彼の瞳に怒り以外の感情がよぎるのをケイシーは見逃さなかった。
家具職人の娘アナリースは夜の森で瀕死の若者を見つけ、放っておけずに家へ連れ帰った。
きっとならず者に襲われた犠牲者に違いない。
なぜなら、わたしの母も同じように襲われ、殺された……。
若者は日ましによくなっていったが、決して素性を明かそうとしない。
体を動かせるまでに快復すると、なにを思ったか、彼はアナリースの父に家具作りの手ほどきを受けたいと言いだした。
どこか奇妙なこの申し出に、彼女は首をかしげるばかりだった。
アイアンサは心の扉を閉ざして生きている。
絵筆を取って風景画を描いているときだけ、忌まわしい過去の記憶を忘れられる。
今日も雪が降りしきるなか、彼女は外へ出かけていった。
だが突風にあおられ、足を滑らせて、斜面を転がり落ちた。
気がつくと、大柄な紳士が馬上からアイアンサを眺めている。
「断じて危険な者ではありません」紳士は穏やかに言い、アイアンサに手を貸そうとした。
次の瞬間、彼女はピストルに手を伸ばし、紳士の心臓に狙いを定めた。
彼の眉が上がり、二人の間の空気がぴんと張りつめた。
十年前、ミシェルは最愛の恋人サムからプロポーズされた。
しかしある深刻な悩みを抱える彼女は、理由を告げずに別れを決断した。
今、彼女は偶然サムの姿を見かけ、二人の間に未来はないと知りつつも、未練から声をかけてしまう。
するとサムはいきなり驚くべき言葉を口にした。
さきほど友人夫婦が事故で亡くなったという知らせを受け、後見人の彼が今日から双子の赤ん坊を育てることになったという。
あと先も考えず、気づくとミシェルは手伝いを申し出ていた。
キリスト生誕の像が落書きされる事件が起き、警察官のマチルダは現場へ急行した。
けしからぬ不敬行為に胸を痛めつつ教会に足を踏み入れると、通報者である牧師のデイヴィッドが彼女の到着を待っていた。
マチルダは瞬時に胸のときめきを覚え、うろたえた。
この危険な職業に就いたときから、生涯独身と心に決めている。
それに聖職者に恋などしていいはずがない。
だが、デイヴィッドに意味ありげな罪深い視線を送られ、彼女の決意は風前の灯火となり……。
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